ジャニオタが勉強してみた

生粋のジャニヲタが、人生のお勉強をするブログ

集中内観1日目

12/18(月)1日目
AM10時
始発の熱海駅を出発し某駅まで電車で向かう途中、
『…あぁ、数時間後にはスマホが触れないなんてマジ耐えられない。寂しくて死ぬ。エイトごとで大きな動きがあったらどうしよ。DVDが発売決定して限定版がゲットできなかったらどうしよう。Mステスーパーライブ見たい。やすくんの髪色が気になる!このまま行かずに友達のお家に一緒に帰ろうかな。あ、でももう1週間分の着替えとか段ボールで送ってもうたしな。逃げれないな…うぅ、部屋や布団が汚かったらどうしよう。わたしめっちゃ潔癖症やし。あぁぁぁ、なんで私こんなことやろうって思ったんだろ。せっかくの長期休暇なのに酒飲んで友達と遊び倒して1週間ウェーイってやりたいよぉぉぉぉ』ってぐるぐるぐるぐる考えてました。
エイト友達には「DVD発売決定したり、倉安の可愛い画像が載ってる雑誌とかあったらお願いします!!」って全力で頼んで某駅に到着。

そこからは友達が研修所まで車で送ってくれたの。
研修所がある「喜連川」という文字や「氏家」という文字が街中に増えていくたび、気持ちはどんどんどん底に落ち込んでいく。
だんだんと山奥に進んでいって、民家がほとんど無くなっていって、友達と『もしヤバくなったら山の中全力で走って逃げてここの民家に逃げ込むわ』なんて話しながら、写真で見た研修所の駐車場に到着。
出迎えてくれたのは穏やかな表情をした優しそうな奥さんでした。
女性が登場したので少しホッとしながらも、送ってくれた友達の車が見えなくなるまで、泣きそうになりながら手を振りました。

そして友達が居なくなった途端、奥さんからも「この瞬間が一番寂しいですよね」なんて言われて『…終わった、もう逃げられない…』と覚悟を決めました。


PM2時半
事務所に行って台帳に名前と住所と年齢を記入。
サイン等もいくつか飾られてて、某芸人さんのサインを見つけてちょっと安心してしまう。
お金を支払った後は、携帯を預ける儀式(笑)
渡された茶封筒に名前を書いて、シェリーメイのぬいぐるみを外して、茶封筒の中にスマホを入れてホッチキスで止められて回収されていくスマホ
スーマーホーーー!!
私のiPhoneがぁぁぁぁぁ。

これから1週間一切触れない。
本気で辛すぎて顔から笑顔が消えた。
『デジタルデトックスとかやってみたーい。ゆっくり自然と共に生活する時間が欲しい』なんて安易に思っていた自分を殴りたい。
スマホがないという不安感がハンパなく襲ってくる。

スマホがない生活なんて。

ネットに繋がってない生活なんて。

気が狂う予感しかしない…

 

奥さんに施設を案内してもらうと、本館と別館があって、私は別館で修行をするらしい。
本館と別館の渡り廊下で男性が煙草を吸ってて、人がいることにちょっと安心。
説明によると他にも女性の参加者がいたけどキャンセルになったから、私が一人らしい。
8畳(?)3部屋ぐらいがふすまで区切られてて、たぶん6~7人ぐらいが泊まれるようになってるのかな。
一人で使えるということでかなり気持ちが楽になった。
部屋には灯油ヒーターが置いてあって既に部屋をあっためててくれてて、さりげない心遣いに感謝。

部屋の中で、お薬は常備してるけど買いに行って新品をお渡しすることを言われる。
たぶん使いさしを渡すと『変な薬を飲ました!』とか言い出す人がいるんだろうな。
そして、ヒーターをつけていると部屋が乾燥するので、濡れたタオルなどを干すとよい、と言われる。
その時に、一週間洗濯が出来ないので途中で洗濯物を家に送りたい旨を伝えると、適度な段ボールをスーパーで貰ってきてくれるとのこと。
毎日スーパーに行くから、その時に必要なものは代わりに買ってきてくれるらしい。


PM2時45分
これからのオリエンテーション的な内容のテープが1時間半ほど流れるので、聞くように指示されて奥さんは部屋から出ていく。
洗面所とかにもスピーカーがついてるからどこにいてててもアナウンスは聞こえる仕組み。
アナウンスが流れ始めるんやけど、めっちゃ聞き取りにくくてさ。
勝手にスピーカーのボリュームをマックスにして、畳の上でごろごろしながら話を聞く。
部屋に一人しかいないし人目を気にせず過ごせるってありがたい(笑)
トイレもすごくきれいで、壁には内観のやり方や、ダメな受け答えとかが載っていて、こういうことを言ったらダメなんだなと読み込む。

テープの内容は内観のやり方やし、事前にある程度調べてから参加したので『ふむふむ知ってる知ってる』なんて思いながら聞いてました。
耳さえ傾けてればいいので、別館の中をちょろちょろ動き回って探索していると、畳の一部分が茶色くなってるねん。
濡れてるんかなと思って触ってみても濡れてへんし、なんでやろ、なんて思いながらアナウンスが終了。


PM4時
所長登場!
『ホームページに載ってた写真より年配に見えるな。あの写真は若いころの写真かな』なんて思いながら挨拶をして、内観のやり方を教えてもらう。
屏風を2枚をくっつけたものを90度に開いて部屋の隅にペタッとつけて四角い部屋を作るの。
その中には座布団2枚とブランケットが置いてあって、屏風の中では自由にしていいけど、屏風は90度の角度を守るようにとのこと。
つまりは半畳の正方形の中で過ごすように言われるのね。
1.5時間~2時間に1回のペースで所長が回ってくるので、その際にその時間考えていたことを報告するんね。
そのやり方を実際に見せてもらってんけど、そこでさっき感じた畳が茶色い理由が判明!
屏風の前で所長が正座して、めっちゃ頭を畳にこすりつけてお辞儀した後、合掌し、またお辞儀してから「この時間は誰に対するいつの自分を調べてましたか?」って声をかけはるねん。
畳が茶色くなるまでその場所に正座して、何度も何度も頭をこすりつけた跡でした。
それに気づいたとき『えっ?!一体何百回、何千回とこの場所でこの人はお辞儀をしてるんやろ』って思ったら、めっちゃすごいって素直に尊敬してしまった。

面接時の受け答えはテープに録音できるらしい。
録音する理由は、鬱病を治すために来てる人が医師からの指示で録ったり、心理学の学生が研究のために録音するケース。
でも私は「せっかく来たので、お土産的な感じで録りたいんですけどー」(←ノリが軽いw)って言ってみると「録っても構いませんよ。ただ録られていると意識してしまい、内観や面接に集中できない可能性もあります」って言われたので、せっかく真面目に参加しに来たので録音はやめることにする。「途中で録りたくなったらその時にまた言ってください」って言ってくれたし。
なんというか、強制はしないし、あくまでこちら側のやりたいように任せてくれる感じの話し方をしはるねん。
研修も6泊7日やけど、途中でやめたかったら帰っていいし、その場合お金も日割りで返金してくれるしさ。
内観もやりたくなければ、屏風の中で寝ててもいいねんて。
寝てる場合は起こさずその回の面接はスキップしてくれるの。
でも次の面接でも寝てたら『夜、寝られへんから』って理由で起こしてくれる。
1週間どう過ごすかは、あくまで自分の意思にかかってるとのことです。

内観のやり方のほかに、お風呂と食事の説明もしてくれて、お風呂は一人30分。
時間を書いたマグネットを渡されるので、その時間に行って、使い終わったらマグネットをお風呂の横のホワイトボードに貼って返却するようにとのこと。
廊下にポットがあり熱い麦茶が入っているので、自由に飲んでいいらしい。
食事は7時・12時・18時に屏風の隙間から差し込まれるので屏風の中で食べて、食べ終わったら屏風の外に出しておくように。
ここの研修所を選んだ理由が、料理がおいしそうやったから、ってのが大きな理由だったので、どんな御飯が出てくるかちょっと楽しみやった。


PM4時半
早速本館にあるお風呂に入りに行く。
『汚いお風呂やったらどうしよ。やっぱ一番風呂がいいな』とか思いながらお風呂場に行くと、普通のごく普通の友達んちの綺麗なお風呂(笑)
シャンプーもラックスとパンテーンが置いてあるし、ボディーソープもビオレのアロマ入りのやつ。
心配して損したぁ、なんて思いながら湯船の蓋を開けると、浴槽に泡がついてるから一番風呂っぽいし。
やったぁーって思いながら、お風呂に入ってちょっとテンションが上がる。
そして湯船につかると、自分がめっちゃ冷えてたことに気づく。
やっぱ風呂って大事。超リラックスできた。


PM5時
別館に戻ってきて、置いてあるドライヤーで髪を乾かして、屏風の中に行くと座布団の上にブランケットがある。
ふわふわして肌触りのいい衛生的なブランケットっぽい。
座布団の上に敷いてその上に座ってみる。
そして0歳~6歳の母に対する自分について「していただいたこと」「して返したこと」「迷惑をかけたこと」を調べ始める。
が、寒いので、すぐ屏風から出てきてヒーターの前でごろごろしながら考えてみる。
『考えるのはどこでも一緒やし、目を閉じてたら屏風の中かヒーターの前か関係ないんちゃう?』なんて自分の勝手の解釈で、な(笑)


PM6時
夕食が運ばれてくる。
茹でたブロッコリー・豚バラ肉の甘い煮つけ・大根の味噌汁
なかなか量が多くて、結構お腹いっぱいになる。
一応お腹が空いた時のために、ビスケットやクッキーは大量に持ってきたんやけど、この量やと必要ないかも。

御飯の時は、スピーカーから過去に内観した人の面接の様子が流れてくるの。
内容は21歳の女性の父親がガンになった話やって、ちょうどガンで亡くなった母親に対して内観してたとこやからご飯食べながら泣いてもうてさ。
そしたらお膳を下げに来た奥さんに泣いてるところを見られて恥ずかしかった…


PM8時半
初面接。母に対して0歳~6歳の自分について。
屏風の中でいろいろ考えるも大した過去は思い出せず。しかもめっちゃ寒くてヒーターの前に行きたくなるけど、いつ面接に来るかわからないし、ヒーターの前であったまってる姿を見られたらやばいので必死に屏風の中で我慢する。
所長がやってきて目の前で深々と頭を畳にくっつくまでお辞儀する姿を真正面から見ると、その姿が衝撃的過ぎてめっちゃ戸惑う。
質問にたどたどしく答えて初面接は終了。
特に内観で何かを気づくこともなく、ただただ、お辞儀する姿が衝撃やった。


PM9時
就寝。
笛と弦楽器のスピリチュアルな音楽がスピーカーから流れてきて、それが寝る合図らしい。
布団とか勝手に敷いていいんかどうしたらいいんやろ、って思ってたら奥さんがやってきて手には電気毛布。
さっき屏風の中で震えながら内観してたから『神のご加護がぁぁぁ!!』ってなった。
クローゼットから敷布団2枚を出して敷いた上に、持参のマイ毛布を敷いて、電気毛布を乗せて、その上に毛布・布団・毛布をかけてくれた。
明日の朝は6時に鐘が鳴るので、鐘が鳴ったら洗面所や廊下と部屋を掃除機やコロコロで掃除するよう説明を受ける。
朝は寒いから起きたらすぐにヒーターをつけたほうがよい、というアドバイスまでもらう。
ずっと誰とも話せなかったから、奥さんと普通に話せたのがありがたい。

奥さんが帰って行って、布団にもぐると電気毛布のあたたかさよ!
冷え切った体だけでなく心まで溶かすあのあたたかさ。
足元寒かったらと思って電気アンカも持ってきてんけどいらんかった。
電気毛布最高!これがあれば1週間山奥でも耐えられる!
急に心強くなって、最強の武器を得た気分になる(笑)
毛布もふかふかで気持ちいいし。
枕と襟元には持ってきたふわふわバスタオルでガードし、もふもふに包まれて横になる。


PM10時
少し布団であったまってから、ふらふらと外に出かける。
友達に連絡する手段をすべて失った心細さを少しでも和らげるために、友達に「寂しくて死ぬから夜10時に一緒に月を見て?」ってお願いしてたの。
…ロマンチストかよw
で、パジャマ姿で外に出るも、外は砂利が敷き詰められているので歩くたびに音が鳴って『脱走しようとしてると疑われたらどうしよう』とビクビクしながらも空を見上げると、びっくりするぐらいの満天の星空!!
こんなに大量の星が空にはあるの?
大阪で見る空の何十倍も星が空にあるねん!
思わず「うわぁー!!めっちゃきれい!」って声に出してしまった。ゆるい眼鏡でそれだから、度数が強いコンタクトだったらもっとすごくきれいなんだろうな。
そして月を探すんだけど、なかなか見つけられず。
山の中やし暗いし行ける範囲が限られてるし、うっかり足を踏み外してこけたり転落したら大変やから、なんとか歩き回れる範囲でうろうろするも結局月は見つけられなくて部屋に退散。
そして布団の中で考えるのは『エイトの曲聞きたいなぁ』
もちろんウォークマンもないしさ。
曲が聞けないなら自分で歌うしかないだろ、ってことで布団の中で歌を歌ってみる。
別館にわたし一人しかいないのサイコー!!
歌ってても誰にも迷惑かけないしな。
ちょっと気分がよくなって、あと2時間でぼっち誕生日が来るという事実から目をそらしながら眠りにつく。

 

次回「史上最悪。ひとりで過ごす誕生日」です。

お楽しみに☆