ジャニオタが勉強してみた

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ミュージカル封神演義感想4(飛虎~天化~四聖戦)

【飛虎脱出】

申公豹が1部最後で「知恵や人情で乗り越えることは出来ない」って太公望に伝えるところから、2部最初に太公望が「戦わずして勝ちたい。民同士の戦いは避けたい」という言葉が繋がってて、今後の戦いを示唆してるシナリオが上手い。

あと、飛虎と並んだ時に聞仲のほうが少し身長低いのも原作通りでよかったです。

物語については、賈氏が指した「なぜ男性がいるの?」という男性はアンサンブルの方々を指したのか、申公豹を指したのかが少々わかりづらかったかな。
紂王の「かーしーちゅわーん」のシーンは原作そのまんまの好色な紂王やった。
紂王と飛虎が決別の稽古をするシーンで飛虎が負けたのは既に紂王は妲己に肉体改造されているからなんだけど、原作を読んでなかったらわからないだろうなと思った。

太乙さんのニューカレドニアネタってなんのネタなの?原作ではないしアニメ?本人ネタ?
楊戩が変化した哪吒が「太乙真人さま」って言う言い方がすごく穏やかで楊戩っぽくてかわいかった。

妲己ちゃんが「悪趣味」って言われて「握手会でもしてほしいの?」って言うのってSKEネタなのね。


【天化登場】
出てきた瞬間、あまりのイケメンっぷりに息が止まった。
タバコを投げ捨てるとこもめちゃくちゃかっこいい!
そして原作通りの素晴らしい腹筋だった。
天化の腹筋は余化戦での「血が止まらねぇさ」シーンに繋がる大事な部位だから、そこがきちんと原作通りでよかったよぉ。
陣内君が3か月間かけて作った腹筋が素晴らしいさ(笑)

天化と言えば、アニメ化になった時になぜか歌うキャラに改変された黒歴史があるんだけど、莫邪の宝剣をマイクスタンドにしてるのがアニメを踏襲してるっぽくて、黒歴史通り越して笑ってしまった。
しかも2番も歌うのか!って心の中でツッコミしちゃったし。
道徳真人様もシルエットで登場してテンション上がった。この曲めちゃ頭に残る。

アンサンブルの人が「(天化は父親に)似てねーぞ!」って突っ込んでるのをニコ生で知った。
天化は母親の賈氏似、だけどミュージカルではアンサンブルの方が賈氏を演じるから天化が賈氏似なのが伝わりにくいんだよね。
天祥は父親の飛虎似だけど天祥は出てこないからなぁ。

太公望と天化が初めて出会って話をするときに、天化が太公望イジりをするんだけど、その時に散々太公望をイジったあとシレっとした顔で小首をかしげるのがすごい可愛い。
津波からなんとか逃れた時もコテンって首を傾げる仕草をちょいちょいやってたし。
天化はあざとさは無縁のキャラなのに、ちょっと可愛いと思ってしまった。
これは演出ではなく陣内君のアドリブなのかな?登場時のかっこよさからのギャップ萌え。
ただ、ウィッグが固められてないから、時折シリアスシーンでへんてこな髪型になってたのが残念だったよ。

主役線のくだりは日によって変わってて、そこのやり取りもすごく好きでした。
千穐楽は全員で主役線に立って、太公望の邪魔をして可愛かった。

飛虎が去ってから飛虎を想って歌う聞仲の歌声がめっちゃ切ない。
そしてそこから誰かに殺されるなら自分で友を殺すって、だんだん感情が高ぶって叫ぶように歌うのがよい。
聞仲の足取りがふらふらしながら去っていくのが見ててつらい。
聞仲って原作をリアルタイムで読んでた頃は魅力がわからなかったけど、自分が大人になって働くようになってくると聞仲の組織人としての考え方もわかるんだよなぁ。


【四聖戦】
津波が来るシーンでは、武吉君が天化に指さして津波が来たことを知らせてたんだね。ニコ生で初めて知った。
四不象と天化が高台に上ってたのは武吉君が事前に教えてくれてたからか。

四聖戦では水の演出をどうするんだろうと思ってたので、上手く布で表現(特に顔だけはスポットライトで表現)されていて、演出家吉谷さんのアイデアがすごいなと思った。
四聖も原作通りのイメージだったし。
楊森の寡黙な感じも、王魔の腹筋も、李興覇もそのまんま。
高友乾はもう少し女性らしいイメージだったけど、そこまで違和感なかったかな。
特に李興覇って事前に公式で画像が載ってなかったからそこまで期待してなかったのに、めちゃくちゃ原作通りのビジュアルと喋り方で、『そうそう、李興覇は哪吒にそんな感じで煽っていくんだよー!』って思った。

四聖戦のBGMが凄く好きだ。
四聖戦って同時に3ヵ所で戦闘が起きてて、それぞれの戦闘が次から次へとシーン展開していって、どんどんたたみかけてくるの。
スピード感と臨場感で『四聖戦、めちゃくちゃ好きだー!!』ってワクワクが止まらなかった。
元々四聖って悪役ポジションじゃなくて、ただ聞仲様をめちゃくちゃ慕ってる子達で、今回は敵対しちゃってるけどいい子なのよ。
だから四聖の四人みんな大好きだし、その四人と太公望達が戦うってのがすんごいテンション上がるのです。

海水をお酒に変えるマル秘アイテム仙桃を出す太公望が、お尻をふりふりするのがかわいすぎました。
原作では太公望が蛸になって高友乾を捕まえるシーンがあるのね。
太公望の動きがめっちゃ蛸で原作のイラストが頭の中に自然と浮かんだ。
ニコ生見たら見てた人が「タコの幻影が見える」って書いてたから蛸が見えたのは私だけじゃなかった。
蛸なんて一つも出てきてないのに蛸が見えるって、原作を意識した演出と橋本君の演技が素晴らしいんだろうな。
ワンツーバンジーもゴッキーホイホイのシーンも、そんなセリフ一言も言ってないのに『あ、ここはあのシーンだ!』ってすぐわかったし。
四聖戦は実際に水とか岩とか動かせないし、空も飛べないし爆破も出来ないから、見ている人の想像力をくすぐる演出がふんだんに使われてました。

ちょっと気になったのが、太公望は色恋には興味がない枯れたジジイで、だからこそ妲己のテンプテーションにも一切かからないの。
なのに、酔っぱらってデレデレしながら「キャバクラのアフターじゃ」と言うのは、太公望らしくないセリフだなと思った。
しかも原作の太公望は語尾に「~じゃ」とは言わないのです。
これ原作好きの太公望ファンなら知ってる暗黙のルール。
公式アニメで「~じゃ」って言ってて揉めた事件もあったくらい太公望の語尾はセンシティブな案件。
(私は原作が好きすぎるからアニメは見てない)
ジジイ言葉で間違えられやすいけど「~だ」なのです。
作品の中でちょいちょい語尾が「~じゃ」って言ってて、これは脚本家さんと橋本君が誤解してるなぁって思った。

武吉君が混元珠を奪って「それってポートボールさ」のツッコミが好きだったから無くなってたのは寂しい。
でも「バスケでインターハイに~」のくだりは残ってたし、日によってはスラダンパロもあって面白かった。ジャンプ最高。

王魔が話す度、あらわになった腹筋が隆起するのがたまらん。
腹筋が王魔!
原作でも王魔の衣装って胸元だけ隠れてお腹が丸出しなのがエロいんだよね。
そしてめっちゃ王魔の腹筋が割れてるのがまたたまらんのです。
それを忠実に再現してくれた青木君が素晴らしい!!

王魔と楊戩戦では、楊戩が「お遊びがすぎるぞ、王魔」って言うシーンがあって、そこが原作ではめちゃくちゃかっこよくて楊戩の見せ場なの。
漫画でも大きなコマ割りで楊戩のアップがドンっと入るとこなの。
やけどサラッと流されてた。
ニコ生でもソロショットアップじゃなかったし。
うぅ、もっとグッとくる演出が見たかったぁ。

あと、王魔と楊戩が出会ったときに原作では「千年の功夫を死という形で失うか?」って言ってるのが、「血気に早って死という形を迎えるか?」にセリフが変わってたのは功夫クンフーの言葉の説明がないと難しいからかな。

原作を読んでるから李興覇は拌黄珠に乗って空を飛んでる設定なのがわかるけど、原作を読んでない人は『あのボールずっと抱えててジャマじゃない?』って絶対思うよね。
太乙風船はまさかあんな演出でくるとは、度肝を抜かれた。